Q&A 鑑定以外の不動産の評価の方法
質問
不動産の評価の方法として、鑑定以外にはどのような方法があるでしょうか。
回答
前述のように、不動産の評価方法としては、鑑定によるべきことが原則ですが、鑑定には費用がかかることなどから、当事者間での合意により、他の評価方法によって不動産の評価し、これを前提として調停手続き等を進める場合があります。
その方法の一つとして、客観的な基準額に一定の倍率を乗ずることにより、評価額を算出する場合があります。
実務上では、例えば、固定資産税評価額を0.7で割り戻して時価評価を算出する方法などが見られます。
ただし、これらの方法は、鑑定による方法と比べて必ずしも正確な評価額を算出しているとは言い難い場合もあるので注意が必要です。
その他に、参与員の意見により評価する場合や、家庭裁判所調査官による調査に基づいて評価する方法もあります。これらの方法により算出された価格で当事者が納得できない場合には、結局のところ、鑑定によらざるを得ないことになるでしょう。